<p>マタギにも武道と同じく流派がある。

三四郎のいるレッチュウは、阿仁の本家・重野流だが、シカリ(長)からそのほかに2つの流派があると聞き、そのそれぞれの流派の昔話を三四郎は聞かされた。

…絶滅したはずの小玉流がひょっとしたらまだあるのではないか、と予測したシカリは三四郎を不入山の奥へと調査を依頼した。

…そう、そこは人呼んで《行者返し》。

だれもが驚くそれほどまでに険しい場所。

そこへ三四郎はひとり向かうのであった。

…そして、三四郎が《行者返し》で遭遇したのは、まるで監視するようにつきまとう猿。

そして怪しく動く黒い影。

さらには長い女の髪が…まさか小玉流というのは…! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。

第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作。

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